
RATTAN STYLE
ラタンスタイルの製品はヨーロッパやアメリカのインテリア市場を中心に製品を作るミャンマーのメーカーから直輸入しています。ラタン製品は大量生産される工業製品とは違い、ひとつひとつハンドメイドであるがゆえに同じ商品でも作り手の技術の習熟度によってその完成度にどうしても個体差が生じます。ラタンスタイルの製品は輸入後日本の市場に送り出される前に、日本人スタッフの厳しいチェックを経て、少しでも不備のあるものは更に手作業で加工され、必要に応じて修復されています。この時点でラタンスタイルの製品は、ヨーロッパ市場向けのものよりも均質化された良質なラタンに姿を変えているといっても過言ではありません。 ラタンスタイルの製品はインテリアの和洋を問いません。それは私たちの製品がミャンマーという言わばアジアの中心に位置する国で作られながら、もともと西欧で求められたデザインのものを供給してきたからに他なりません。大航海時代に始まる西欧とアジアの出会い、その後の植民地支配という歴史の荒波のなかでラタンという素材は広く西欧に紹介され、その特徴を知り尽くした数多のデザイナーによって洗練されたデザインを与えられ人々の暮らしのなかに浸透していきました。英語やイタリア語ではラタンのことをマラッカ(malacca)と言いますが、それは東南アジア各地で産出されたラタンの多くが当時の海峡植民地であり中継貿易の拠点だったマレーシアのマラッカを経由してヨーロッパにもたらされたことによるものです。ステッキや傘の柄に使われるマラッカはラタンの最高級品として知られています。一方でラタンは日本では「籐」と呼ばれ、竹と同じく優れてアジア的な素材として認知されており、古くから籠など生活の道具を作るための素材として日本人の暮らしのなかに息づいてきました。ラタン製品が洋の東西を問わず広く世界中で使われているのはごく自然なことなのです。


